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24

いまさらのシーズン1

皆が言うだけのことはある
面白いですね、コレ

24 -TWENTY FOUR- シーズン1 ハンディBOX
メーカー:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
発送:通常24時間以内に発送
価格:¥ 8,051
簡単なアイディアほど、いざ実行に移すとなると往々にして手のこんだ複雑なものになる。今ではすっかりおなじみとなった本作品は、深夜零時からの24時間に起こった出来事を1時間のエピソード24話でつづったサスペンスである(正確に言うと、コマーシャルを抜いて正味45分間だが)。あらゆる出来事は、現実の時間と同じリアルタイムで進行する。すなわち、回想シーンや未来を予想する場面はなく、いずれ時間が解決してくれるという便利な手法も通用しない。エピソードの筋はどれも整合性が取れており、破綻をきたすようなことはなく、自然な流れでの展開は45分という時間の中で見事に完結している。これは決して容易なことではない。
クリエイターのロバート・コクランと作家陣およびディレクターの制作チームは、卓越した手法によってジグソーパズルを一つ一つはめ込んでいくように緊張感を徐々に高めていく。主人公である連邦捜査官のジャック・バウアー(キーファー・サザーランド)が、ロサンゼルス中を駆け回ってアフリカ系アメリカ人の大統領候補に仕組まれた暗殺を阻止し、その妻と娘をバルカンの犯罪集団から救い出す。予想外の展開、ストーリーの転換、手に汗握るシーンなどが随所に盛り込まれ、見る人を決して飽きさせることはない。もちろん欠点があることも否めない。わざとらしく感じられる演出上の仕掛け(しばし見て見ぬ振りをした方が良さそうだ)、どう考えてもつじつまが合わない土壇場のストーリー展開、甘ったるく過ぎていく家族の時間、そしてデニス・ホッパーに関して言えば「セルビア」訛りがきつい、などなど。
こうした点があるにせよ、本作品は間違いなく従来の型を破ったTVシリーズである。それまではなかなか注目されることがなかったサザーランドだが、本作で一躍脚光を浴び、見事ゴールデン・グローブ賞に輝いている。また、セットやロケーションの芸術性もさることながら、ショーン・キャラリーの音楽も力強く、不気味な存在感を醸し出している。『Murder One』や『ザ・ソプラノズ』と同様に、『24シーズン1』も、今後のサスペンス番組が目指すべき基準の1つとなる作品である。 (Philip Kemp, Amazon.com)
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